株式会社デコムは、顧客理解に焦点を当てながら、より強くKGI達成にコミットするためのデータ活用PDCAである「フルスタックマーケティングPDCA」を構築・運用支援する協業型サービスの提供を開始します。株式会社電通クロスブレインと組むことで、DXBのもつマーケティング領域のデータ活用力と、デコムのもつ顧客インサイトの探索・活用力とを合わせ、データによる顧客理解とそれに基づくKGI達成のためのPDCAを循環させられる新しいサービスが提供可能となりました。

  • サービス提供開始の背景

マーケティング領域でもデータ活用が当たり前になる中、施策の効果を即時的に把握し、高速にPDCAを循環させている企業も増えています。一方で、そのようなPDCAを循環させてKPIを改善しているはずなのに、それがKGI達成に結びついている実感がない、という声もよく耳にします。

我々は、その主因として、現在のマーケティングPDCAが、実際には「施策のPDCA」になってしまっており、その中で施策とKPIとの関係のみが追求されてしまっていることがあると考えています。

本来、マーケティング施策は、顧客の心理に働きかけることで行動を変容させ、その結果としてKPIに変化が現れ、その変化の集積によりKGIが達成される、という作用構造になっています。

しかし、「施策のPDCA」では、そのような構造の理解が疎かになってしまい、施策によりKPIがどのように変化するか、ということだけを基にPDCAを循環してしまいがちです。恐らく、ABテストによるチャンピオン/ルーザー方式でのPDCAのほとんどが、そのようになっていると思われます。

もちろん、そのような「施策のPDCA」でも、KPIを改善することはできるでしょう。ただ、その結果として、多くの企業で、「施策のアイディアが枯渇してしまう」とか、「アイディアが小粒なものばかりで、成果が大きく伸びない」、「KPIは改善しているはずなのに、KGIの達成には常に頭を悩ませている」というような問題が発生してしまっているのを耳にします。

では改めて、マーケティングの本質とは何でしょうか。ドラッカーは、「『われわれは何を売りたいか』ではなく、『顧客は何を買いたいか(=顧客にとっての価値)』を問うこと」がその本質であり、真のマーケティングは顧客からスタートする、と言いました。データを駆使したデジタルマーケティングにおいても、それは同じです。しかし、現状のやり方で「施策の高速PDCA」を回すだけでは、「施策理解」は進んでも「顧客理解」は深まらないのです。 

今回、我々が提言する「フルスタックマーケティングPDCA」は、このような問題が発生しがちな「施策のPDCA」に、「顧客理解のPDCA」を組み込んだものです。これにより、顧客理解に基づく施策のアイディアが開発しやすくなる上、より強くKGI達成にコミットできるようになります。

  • フルスタックマーケティングPDCAとは

マーケティング施策の作用構造のすべての要素を考慮することで、顧客理解に基づき、KGI達成にコミットすることを目指すPDCAです。

これを可能とするため、フルスタックマーケティングPDCAでは、従来の「施策のPDCA」に、「顧客理解のPDCA」を加えます。

これにより、既存の「施策のPDCA」を大きく変えることなく、顧客インサイトを考慮し、かつKGIにより強くコミットしたPDCAの循環が可能となります。

「顧客理解のPDCA」では、KGIの構造分析、それに基づくセグメンテーション、行動分析およびKPI設計をDXBが担当し、協業パートナーと協力することで、インサイト仮説と施策の方針設計を行います。

  • サービスの詳細

本サービスでは、デコムとDXBが「顧客理解のPDCA」の構築と運用を支援/代行させていただくことで、クライアント企業に「フルスタックマーケティングPDCA」を実現して頂けます。

「顧客理解のPDCA」は、「基礎分析」・「フィードフォワードプロセス」・「フィードバックプロセス」という大きく3つのパートから構成されます。

「基礎分析」
KGIの構造を顧客視点で明らかにします。例えば、KGIが年度の売上であれば、それは顧客のLTVの積み上げであると考えられます。

そこで、顧客のLTVがどのように決定されるのかを分析します。そして、LTVの増加速度の似た顧客を集めたセグメントを作成し、これ以降のPDCAの基礎となる顧客セグメントとします。

「フィードフォワードプロセス」
「施策のPDCA」の品質向上のために、顧客セグメントごとのインサイト仮説の構築とKPIの設定を行うプロセスです。

セグメント別に行動特徴を分析して、インサイト仮説の種を発見し、それに基づいてリサーチを行うことで、インサイト仮説を構築します。同時に、そのインサイト仮説と、基礎分析で明らかにした顧客視点のKGIの構造から、各セグメントの顧客にLTVを高めてもらう際のKPIを設定します。

これにより、「施策のPDCA」で施策を実行する際の、セグメント別のマーケティング方針が定まり、PDCAの質が高まります。

「フィードバックプロセス」
「施策のPDCA」で得られた顧客のレスポンスデータを、「生活者理解のPDCA」に戻し、ループを完成させるプロセスです。

ここではまず、「施策のPDCA」で変化したKPIが、想定通りにKGIの変化に結びついているかを確認し、必要に応じてKPIを見直します。同時に、なぜその施策でKPIが変化したのかを改めて考察することで、「顧客理解のPDCA」で構築したインサイト仮説の確からしさを検証します。

そしてそれらの結論を再び「フィードフォワードプロセス」に入力して循環させることで、「フルスタックマーケティングPDCA」が完成します。DXBは、この一連のプロセスにより、マーケティング領域におけるデータ活用を、真に企業の成長に結び付けられると考えています。

  • 「フルスタックマーケティングPDCA」資料ダウンロードについて

本サービス「フルスタックマーケティングPDCA」に関する資料を、ダウンロードいただけます。

◆資料ダウンロード先◆
https://decom.org/download?id=2222

  • 「フルスタックマーケティングPDCA」ウェビナー開催のお知らせ

デコムでは、本サービスのリリースに合わせ、「フルスタックマーケティングPDCA」に関するセミナーを開催します。
【WHY】なぜ、現状の「施策の高速PDCA」では成果が伸び悩むのか?
【WHAT】顧客理解に焦点を当てながら、より強くKGI達成にコミットするには?
【HOW】「施策のPDCA」に「顧客理解のPDCA」を組み込む方法とは?
これらについて解説します。
講師は、デコムの代表でAmazonのベストセラー「欲しいの本質」の著者の大松孝弘と、
電通クロスブレイン取締役でデータサイエンティストの佐藤洋行が務めます。

出典:PR TIMES https://prtimes.jp/