■システムの拡張性が高いMA「Pardot」
「Pardot」は「Salesforce Marketing Cloud」の1つのソリューションであり、そのため多機能で拡張性が高いという印象だ。主にBtoB系のツールではあるが、BtoCでも高級商材を扱うような業種には向いている。また特徴としてはやはり「salesforce」とのデータ連携だろう。営業との緻密な連携に関して他のMAツールより一歩進んでいる。salesforceをすでに導入している企業は、間違いなく検討のテーブルに載るMAとなる。
●Marketing CloudとPardot
サービス体系は少し複雑に感じる。セールスフォース社には「Salesforce Marketing Cloud」というプロダクトがあり、そのプロダクトの中の1つのツールが「Pardot」となる。参考までに「Marketing Cloud」ラインナップをいかに掲載する。
●Salesforce Marketing Cloudのラインナップ
・Journey Builder
あらゆるチャネルや部門が統合されたOne to Oneカスタマージャーニーを構築
・Pardot
マーケティングとセールスを1つのプラットフォームに統合し、B2Bマーケティングを自動化
・Email Studio
メールマーケティングプラットフォームで、パーソナライズされたメールキャンペーンを構築
・Salesforce DMP
統合プラットフォームで、あらゆるソースから取得したデータを有効活用
・Social Studio
ソーシャルメディアチャネル全般にわたって消費者の声を聞き、情報を発信
・Advertising Studio
CRMデータで的を絞ったOne to One広告を展開し、顧客の獲得や再アプローチに活用
・Mobile Studio
SMS、プッシュ通知、グループメッセージなどモバイルでのやり取りをパーソナライズ
●「Pardot」の位置づけ
「Pardot」とsalesforceだけならシンプルであるが、上位としてはMarketing Cloudがあり、その中に「Pardot」とメールマーケティングプラットフォームがあるので、若干わかりにくい。
「Pardot」はもともと独立系の企業が立ち上げたマーケティングオートメーションだった。しかしセールスフォース社に買収されている。セールスフォース社には、もともと別のマーケティングオートメーション、その他ツールがあったため、サービスの歪さが多少出ている様に思われる。
ただ役割や機能が完全にダブっているという事ではなく、それぞれが得意な機能を有しているので、多少の重複はあるが、必要に応じて各種ツールを組み合わせて利用する事もできるようだ。もちろん「Pardot」も単独で利用できる。
●「Pardot」の特徴
- BtoB系のマーケティングオートメーションでBtoB系の管理機能が充実
- salesforceとの連携性、親和性
- SalesCloudでマーケティングのトータルマネジメントが可能
■「Pardot」で出来ること
前記の通りマーケティングオートメーションとしては標準機能を持ちつつ多機能だ。ユーザインターフェイスわかりやすいため、多機能ではあるが操作は直感的に行えると思う。代表的な機能は以下の通りだ。
機能
●マーケティングを自動化する
・WEBトラッキング
・スケジュール送信
・トリガーによる自動送信
・メールを用いたテスト機能
・ABテスト
・アクティビティのスコアリング
・各種レポート機能
●リードを獲得
・フォームやランディングページの作成機能
・コンテンツの出しわけ
・SEO
・ユーザー管理
・静的セグメントリスト
・動的セグメントリスト