■米国の大手ABMソリューション「DEMANDBASE」
ABMの詳細説明は、本マーケティングキャストの他のノウハウコラムに譲るが、簡単に概要を説明しておく。
●AMBは企業名まで落とし込んでターゲットを具体的を設定する
例えばMAを活用する場合、リード獲得のターゲティングはセグメントレベルまで落としこむ。しかしAMBは企業名まで落とし込んでターゲットを具体的を設定する。例えば自分の会社の利益に影響が大きく、さらに取引の可能性があるアカウントに絞り込む。そのリストをベースとしてマーケティングリソースを集中投下する行為がABMだ。日本では、まだまだ一部でしかないが、米国ではBtoB企業のマーケティングとしてかなりメジャーだ。
●ABM専用のシステムが米国は提供されている
日本では、私が知る限りABM専用のシステムはない。MAやDMPを活用することで実現をしようとしている。現にMA企業のサイトを見るとABMのキーワードが散見される。ただ本質的なABMをMAのみで行うのは少々難しようだ。MAとDMP、DSP、CRMなどの組み合わせで実現するケースが多い。しかしアメリカではABM専用のシステムがある。ここではDemandbaseという米国でも代表的なABM専用のシステムを紹介する。
●日本への展開はシステム的にハードルが高い
このシステムは訪問者を「どの地域、どの企業、どんな立場の人」などを特定して広告やコンテンツを提供する。または匿名のウェブサイト訪問者をリアルタイムで既知のターゲットに転換するべく様々なデータを持っているようだ。つまりオープンDMP的なシステムを持ち、これを活用していると思われる。日本でもかなり活用できそうなABM専用システムと思ったが、恐らく日本企業のデータは持ってない。そう、単純なローカライズで日本に展開することはできないとも思われる。残念。。。
■Demandbaseで出来ること
Demandbaseは、特定の企業だけに広告を配信が行え、さらにWebメッセージを表示する特許技術を持っている。また他のCMS、CRMやMA、分析やチャットなどのマーケティングテクノロジー系のシステムとも連携が行える。管理画面もわかりやすいグラフィカルな情報で操作を向上させている。
●Demandbaseの機能
Demandbaseの際立った特徴は、訪問者を「どの地域、どの企業、どんな立場の人」などを特定して広告やコンテンツを提供する点だ。恐らくオープンDMP的なデータを持ち、こうした情報をリアルタイムで特定しているのであろう。Analytics機能(解析機能)は特に充実しているように見える。上記のように管理画面のユーザインタフェースも見やすい。
■ABMプラットフォーム
●ABMの一元管理ができる
ABMのターゲットの作成と管理、アクティベーションと測定をすべて1つの直感的なプラットフォームで行える。また組織内の誰でも使用できる。
●ターゲットの設定
ターゲットを構築。
・既存のアカウントリストをアップロード
・AIによるアカウント提案を使用してアカウントをセットする。
●ABM ANALYTICSで解析&分析
目標到達プロセスのあらゆる段階で、各ユーザーの全体的なマーケティング成果を把握できる。
●キャンペーンのユーザー分類と施策強化
目標到達プロセスで進んでいない視聴者を前進させるための施策強化が行える。
●ターゲットへの最適なアプローチタイミングを発見する
ターゲットに最適なタイミングで最適なUXを提供する。
■B2B広告
●広告の配信管理
GOOGLEのスケールでLINKEDIN並みの精度に広告露出を実現。
●B2Bの重要指標を解析
ROIの分析。アカウントレベルでリーチ、エンゲージメント、コンバージョン、チャンスを測定
●ブランドを高めるメディア選定
効果の高いWebパブリッシャーへ広告を直接配信
■エンゲージメント
●すべてのウェブトラフィックを特定
匿名のウェブサイト訪問者をリアルタイムで既知のターゲットに転換
●訪問ごとにカスタマイズする
アカウント意思決定者がサイトにアクセスすると、自動的に関連するメッセージとコンテンツでWebエクスペリエンスをパーソナライズ
●AIベースのコンテンツ最適化
人工知能を使用して、エンゲージメントを強化。コンバージョンを速めるために、訪問者ごとに適切な価値の高いコンテンツと目標ページを自動的に配信
●フォームのCVを上げる
会社名、業界、その他の属性など詳細な情報を取得。そのフィールドを削除してWebフォームを短く表示可能。コンバージョンを増やし、ユーザー入力エラーを排除。
●Eメールで育成を強化
マーケティングオートメーションシステムにABMデータを組み込むことで、アカウントベースのEメール育成キャンペーンを実行可能
■コンバージョンソリューション
●データ分析
B2Bデータベースを分析し、アカウントがどの製品やサービスを積極的に調査しているかを発見
●アカウントがサイトで何を行っているか把握
トラフィックレポートやエンゲージメントバーストなど、ターゲットアカウントがウェブサイトで行っていることに関する詳細な分析が取得可能
●新しい連絡先を見つける
LinkedIn Sales Navigatorにすばやくアクセスして、関心と意向を示すアカウントで適切な連絡先を発見可能。