■セールスプランを明確にすればアクションが効率的になる。

売上、コンバージョン(CV)を上げるという目標を実現したいとき、セールスプランを深堀する必要がある。しかしターゲットの細分化はするが、具体的なセールスプランまで細分化しない場合が多い。自分だけであればよいが組織として考えた場合、行動がバラバラとなり結果的に成果が出ないことが多い。またバラバラの活動により課題も見つからない事も起こりえる。

●新規顧客の獲得か、既存顧客の契約維持&拡大か

まずはセールスの全体戦略を整理しよう。大きなカテゴリとして新規顧客の獲得か、既存顧客の契約維持かの2つがある。米国ではよくアクイジションかリテンションのどちらのアクションか問われる。

  • アクイジション = 新規顧客獲得
  • リテンション  = 既存顧客維持

自社の現状、市場の動向、競合他社の状況(3C)から、限られた営業リソースを効率的に動かすための戦略としてアクイジションかリテンションどちらかを選択する。私が以前在籍したAOLでは施策実施前のローンチミーティングで必ずアクイジションかリテンションか問われた。

アクイジション

さてアクイジションの場合はさらに「潜在的な見込み客」「顕在的な見込み客」に2つにわかれる。

  • 新規顧客
    • 顕在的な見込み客 (すでに興味持ち、どこから購入しようか比較検討している)
    • 潜在的な見込み客 (気づきを与えれば興味を持ち契約費至る可能性がある)

顕在的な見込み客の方が確立が高いが数は少ない。また潜在的な顧客はマーケットは広いが、確立がわるい。つまり3Cから導き出されるKFS等により優先順位を決め、戦略を選ぶ必要がある。

アクイジション(新規顧客獲得)の解説はここまでにするが、こういう考え方で戦略を検討することはROI(費用対効果)からも重要だ

リテンション

一方でリテンション(既存顧客)のセールスプランだが、意外と既存顧客の契約維持&拡大は一括りになって結果として目的をもったアクションが行えていない事が多い。殆どが「課題を聞いて提案しろ」となる。しかし、もう一段深堀をする必要がある。今回のコラムで紹介する「アップセル」「クロスセル」である。どちらも客単価を上げることだが、以下通り2つの方法がある。

  • 既存顧客
    • アップセル = アップグレードの製品、上位サービスを買っていただく
    • クロスセル = 他の製品、別のサービスも追加で買っていただく

単に「課題を聞いて提案しろ」ではなく、自社としてお客様とどのように向き合ってお客様のために、何をすべきかを把握した上で「アップセル」「クロスセル」の意識でアプローチする必要がある。当然ながら「課題を聞いて提案しろ」では何も聞けずに、さらに営業がバラバラのアクションとなるため、戦略的な動きが出来なくなる。

■本コラムでわかること

今回紹介する「アップセル・クロスセルとは?顧客単価を向上させる方法と事例」のコラムは「アップセル(グレードアップ製品を買っていただく)」「クロスセル(他の製品を追加で買っていただく)」についての基本的な理解と事例を交えてポイントを分かりやすく理解させてくれる。

  • アップセル・クロスセルとは?顧客単価を向上させる方法と事例
    • アップセルとは?
    • クロスセルとは?
    • アップセル・クロスセルを増やして顧客の単価を上げる方法
    • 成功事例:株式会社ヤクルト球団

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